今回は、UPR(Universal Periodic Review:普遍的定期審査)についてご紹介します。
UPRは、2006年の国連人権理事会創設に伴い、2008年から実施されている人権状況の審査制度です。従来の枠組みに代わり、すべての国の人権状況を公平に審査することを目的に構築されました。
1. 審査の仕組みと特徴
全加盟国が対象:国連加盟国193カ国すべてを対象とし、約4年半のサイクルで定期的に審査を行います。
対話型の審査:年3回開催される作業部会にて、全加盟国が議論に参加します。くじ引きで選ばれた3カ国の理事国が報告担当を務め、NGOの傍聴も認められています。
結果の採択:審査結果は「勧告・結論」や「自発的誓約」からなる結果文書として、人権理事会本会合で採択されます。その際、各国やNGOなどの関係者に見解を表明する機会が与えられます。
2. 審査の基礎となる3つの文書
審査は、実施の6週間前までに準備される以下の3つの文書(ページ数制限あり)に基づいて厳格に行われます。
被審査国がガイドラインに沿って作成する「国家報告書」
条約機関や国連公用文書をまとめた「国連情報」
NGOなどの関係者から提出された情報を要約した「その他関係者(NGO等)の情報」
UPRは、国際社会全体で人権状況の改善を促すための、普遍的かつ透明性の高い重要な枠組みとなっています。
次の記事では、パキスタン政府から提出された最新のUPRの内容についてご紹介します。
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