2025年12月24日水曜日

障害児の親の会:Karwaan

 本研究では、「難民を助ける会(パキスタン事務所)」と協力し、同団体が2020年から実施している、インクルーシブ教育促進事業で得られた知見・経験・ネットワークを活用させていただいています。

インクルーシブ教育促進にかかる事業は様々な国・地域において実施されてきましたが、パキスタンにおける事業では、「障害児の親の会」の形成支援・強化という活動内容がが特徴的な点です。

同事業によって、親たちが立ち上げて、現在も精力的に活動を続けているのが、Karwaan(カールワーン:کارواں)です。カールワーンというウルドゥ語は、「キャラバン」を意味しています。日本語では隊商と訳されますが、この障害児の親の会の名づけ理由は、「ある目的をもってともに進むグループ」という感じでしょうか。

カールワーンは、地元の企業・団体・個人から寄付を募って、必要とする子どもたちに車いすを配布したり、障害の有無にこだわらないコミュニティ・イベントなどを実施しています。





本研究における「学校安全」という視点は、学校関係者だけでなく、障害のある児童生徒、そして彼らの家族の役割は非常に重要です。

2025年12月14日日曜日

登下校の様子:KP州ハリプール

 パキスタンでは、長らく続く事件・事故の対策の必要性も一つの要因として、保護者が通学の送迎をしたり、乗り合いの車両(リクシャー、ほろ付軽トラック、ワンボックスカー、ミニバスなど)による送迎が一般的です。また、家族は手頃な価格ゆえに安全でない交通手段に頼らざるを得ず、学校は資源不足の中で需要に応えきれずにいるという現状もあります。今回、KP州ハリプールにある公立学校の様子を写真を交えて紹介します。

奥に見える2台は、軽トラックに幌を付けたタイプの乗り合いの送迎車両。学校ではなく、民間(個人)の運営によるサービス。車両の後ろや横にぶら下がる男子生徒の様子も見られる。右はリクシャー、多ければ運転手以外に、5人以上の子どもたちが乗り込む。


朝の会の様子。初等教育学校であれば、男女共学もある。男子校、女子校という名称でも、女子校に年齢の低い男子、男子校に年齢の低い女子がいるような様子もよく見られる。就学年齢の子どもの数に対して、学校数が足りていない一つの理由である。なお、KP州の教育法においては、自宅から2㎞以内に学校がない場合、未だに就学が免除されている状況である。

下校の様子。小さなが学校に収まらないような数の子どもたちが校門から出てくる。

下校中には、交通量の多い道路も透。大型のトラックも行きかう道路に歩道はない。
片側2車線の道路を渡る子どもたち。横断歩道もなく、中央分離帯の塀を超える。
雨が降っても傘をさす子どもはいない。

車いすを使うAさんは、以前は母親といっしょに通学していたが、今は、クラスメートや親戚の子どもとグループ投稿している。




2025年12月4日木曜日

パキスタン出張:4週目

 今回の出張の最終週になります。本研究において協力いただいている、難民を助ける会のスタッフや事業関係者との情報交換、勉強会、聞取りなどをメインに行いました。

インクルーシブ教育事業の月例スタッフ会議

現地協力者のMuzammal氏とのCESA2025のレビュー等に関する打合せ

KP州の障害者リーダーとの打合せ

障害児が就学しているKP州の私立学校訪問

国際障害者デー(12月3日)にKP州から車いすを貰うために訪れた子どもたち
マクドナルドのCSR、障害当事者団体、難民を助ける会の連携によって、

障害児たちが獲得したのは、車いすであり、彼らの人生であり、人権である。

難民を助ける会ハリプール事務所のメンバーとの情報交換・勉強会
障害児の親の会「Karwaan」メンバーとの情報交換・聞取り

マクドナルドでの国際障害者デーイベントの様子は、

パキスタン国営テレビPTVのニュースでも取り上げられました。

(PTVニュースより引用)











「共食」が守る子どもの未来:日本の子ども食堂とパキスタンのLangar(ランガル)

  子どもたちが健やかに育ち、安全に学校へ通い続けるためには、栄養バランスの取れた食事と、地域社会の中に自分の「居場所」があるという安心感が不可欠です。今回は、日本で広がる「子ども食堂」と、パキスタンに深く根付く「Langar(ランガル)」の精神を紐解きながら、子どもたちを支える...